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dementia:metabolics [2023/06/12] nonbedementia:metabolics [2023/06/12] (現在) nonbe
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 65〜84歳の 2,097人を対象とした 3.5年の縦断研究によると、軽度認知障害者においてメタボリック症候群の合併患者は非合併患者より有意に認知症に進行する危険性が高い 65〜84歳の 2,097人を対象とした 3.5年の縦断研究によると、軽度認知障害者においてメタボリック症候群の合併患者は非合併患者より有意に認知症に進行する危険性が高い
  
-軽度認知障害の時期に、+軽度認知障害の時期に、高血圧、糖尿病、脂質異常症の全てを治療した群は、全く治療しない群に比べて Alzheimer 型認知症への移行率は減少している 
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 +837名の軽度認知障害者を 5年間観察したところ、352人(42.1%)が Alzheimer 型認知症となった。高血圧、糖尿病、脂質異常症などの血管リスク因子を 1項目以上有する軽度認知障害者は、5年間で有意に Mini Mental State Examination(MMSE)、手段的日常生活動作 insutrumental acitivites of daily living(IADL)が低下した。また Alzheimer 型認知症に進行した患者は軽度認知障害にとどまった患者に比べ、有意に血管リスク因子を多く持っていた(2.33 vs 1.15, p < 0.001) 
 + 
 +脳血管障害が無い Alzheimer 型認知症者で、高血圧、糖尿病、脂質異常症の全てを治療した群は、危険因子が全く無い患者と比べて認知機能低下の速度が遅いという結果が報告されている 
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 +メタボリック症候群でも動脈硬化の危険因子を治療することにより、認知機能低下を予防することが出来る可能性がある。インスリン抵抗性と動脈硬化危険因子の治療による、認知機能低下への予防効果が期待される
  
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