孤発性 Creutzfelt-Jakob病の脳波、脳脊髄液、MRI所見 はどのようなものか
典型例の病初期の脳波は徐波化・不規則化し、ミオクローヌスが出現する頃に周期性同期生放電 periodic synchronous discharge(PSD)が出現し、末期には PSD は消失し平坦化する。脳脊髄液の外観、細胞数、タンパク量はほとんどの症例で正常であり、14-3-3 蛋白と総タウ蛋白が増加する。RT-QUIC(real-time quaking-induced convesion)法により脳脊髄液中の異常プリオン蛋白の検出が可能である。MRI では、拡散強調画像又は FLAIR 画像で大脳皮質と基底核(被殻、尾状核)、症例によっては視床にも高信号を認める
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プリオン病の脳波は病初期には徐波化・不規則化が見られ、ミオクローヌスが出現する頃に PSD が出現し、末期には PSD は消失し脳波は平坦化する。脳 MRI では拡散強調画像または FLAIR 画像で、大脳皮質、基底核(被殻、尾状核)、症例によっては視床にも高信号を認める。脳脊髄検査では外観、細胞数は通常は正常で、タンパク量についてもほとんどの症例で正常である。髄液 14-3-3 蛋白測定や RT-QUIC 法による髄液 PrP^Sc の検出が可能となっている。髄液 14-3-3 蛋白測定や RT-QUIC 法による髄液 PrP^Sc 測定はけいれん誤症候群、低酸素脳症、脳炎、傍腫瘍症候群、脳卒中、精神障害、代謝性疾患などで擬陽性になる場合がある
脳脊髄検査や MRI 画像が陽性の場合でも、プリオン病の診断を下す前にけいれん、低酸素脳症、自己免疫性脳炎などの治療可能な疾患の可能性を正確に鑑別する事が重要である
厚生労働省プリオン病研究班による診断支援制度があるので、活用するとよい