3C-7 褥瘡への対応
褥瘡への対応はどのように行うか
サプリメント、経管栄養、経静脈栄養の治療・予防効果を示す明らかなエビデンスは現時点では無く、総合的管理は高いレベルのエビデンスに乏しい。局所治療に際しては日本褥瘡学会による「科学的根拠に基づく褥瘡局所治療ガイドライン」を参考にする
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褥瘡は皮膚局所への持続的圧迫による血行不全が原因となって生じる。虚血性の皮膚・皮下組織壊死である。皮下脂肪織が少なく骨が突出している部位に生じやすく、加齢、低栄養、運動麻痺、関節拘縮、尿・便失禁などの影響を強く受ける。認知症の進行に伴い日常生活動作 activities of daily living(ADL)が低下すると褥瘡が生じやすくなる
褥瘡の数の増加が高度認知症者の死亡リスクの上昇につながるとの報告もあるが、サプリメント、経管栄養、経静脈栄養の褥瘡に於ける治療・予防効果を示す明らかなエビデンスは現時点ではない
1. 予防
2時間毎の体位交換 30°、側臥位 30° までのベッドアップ、踵部の除圧、体圧分散寝具の使用が望まれる。発泡プラスチックを利用した高性能の耐分散マットレスの使用は、褥瘡発生の頻度を減少させうる
2. 治療・ケア
化膿性浸出液、熱感、発赤などよりも疼痛の悪化が褥瘡感染の診断に有用である、とのメタアナリシスがある
具体的な予防・治療に関しては、日本褥瘡学会ホームページ( https://jspu.org/jpn/info/gudeline.html )で最新情報が得られる。「褥瘡予防・管理ガイドライン 第3版)( https://jspu.org/jpn/info/pdf/guideline3.pdf )に予防、局所治療、全身管理、リハビリテーションなど広くガイドラインが作成されている