7-9 Lewy 小体型認知症のパーキンソニズムの治療
Lewy 小体型認知症 dementia with Lew bodies(DLB)のパーキンソニズムの治療はどのようなものか
DLB に見られるパーキンソニズムに対してはレポドパが推奨されるが、精神症状のの悪化や不随意運動(ジスキネジアなど)が出現しやすくなるため高用量投与は避ける。ドパミンアゴニストの仕様は精神症状の悪化をきたしやすいため、特に注意を要する
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DLB のパーキンソニズムの治療に対するランダム化比較試験 randomized controlled trial(RCT)は存在しないが、Parkinson 病 Parkinson's desease(PD)に準じてレポドパが推奨される。ただし PD に比べるとレポドパ反応性は一般に劣る。DLB では運動症状改善のベネフィットが少なく、精神症状増悪のリスクがあるので高用量にならないように注意する。使用する場合、少量よりゆっくり漸増し、必要最低用量で調整する。トリヘキシフェニジルなどの抗コリン薬は認知機能低下のリスクがあり、減速避ける
早期からの高用量レポドパ投与では幻覚などの精神症状だけで無く、ジスキネジア、ウェアリング・オフ症状のなどの運動合併症を誘発しやすいため低容量より使用し、精神状態の悪化の有無に留意する。必要に応じてドパミンアゴニスト徐放薬の処了併用を考慮しても良いが、DLB では幻覚や衝動制御障害などの精神症状を誘発しやすいので、その使用には十分注意を要する。夜間・早朝のオフ症状に伴う寝返り不良などがある場合は、ロチゴチン貼付薬が認知症を伴う PD を含む非典型定期パーキンソニズムをきたす疾患群で有効とされているが、幻覚などの精神症状の悪化があれば使用を控える