5C-3 若年性認知症者の生活支援
若年性認知症者の生活支援に利用できる制度にはどのようなものがあるか
初老期の 16 の特定疾病のいずれかに該当する場合、40歳から介護保険制度が利用できるが、40歳未満の場合、介護保険制度の利用はできない。精神障害者として認定された場合は、障害者総合支援法に基づく施設利用などのサービス利用は有効である
初老期の 16 の特定疾病のいずれかに該当する場合、40歳から介護保険制度が利用できるが、各種介護サービスが高齢者を想定した内容で運営されているため利用しにくい実情がある。40歳未満の場合、介護保険制度の利用は出来ない。精神障害者として障害総合支援法に基づく精神障害者の施設利用は可能であるが、認知症を想定した運営がなされていないため利用しにくいという問題が生じうる
<特定疾病について>
厚生労働省は、特定疾病について次のように定義してその範囲を明確にすると共に、介護保険制度における要介護認定の際の運用を容易にする観点から、以下の通り個別疾病名を列記している(介護保険法施行令第二条)
特定疾病とは、心身の病的加齢現象との医学的関係があると考えられる疾病であって、次の要件を満たすものについて総合的に勘案し、加齢に伴って生ずる心身の変化に起因すし要介護状態の原因である心身の生じさせると認められる疾病である
1)65歳以上の高齢者に多く発生しているが、40歳以上雨 65歳未満の年齢層においても発生が認められる等、罹患率や有病率(類似の指標を含む)等について加齢との関係が認められる疾病であって、その医学的概念を明確に定義出来るもの
2)3〜6ヶ月以上継続して要介護状態または要支援状態となる割合が高いと考えられる疾病
1. 癌(末期癌)
(医師が一般に認められている医学的知見に基づき回復の見込みが無い状態に至ったと判断したものに限る)
2. 関節リウマチ
3. 筋萎縮性側索硬化症
4. 後縦靱帯骨化症
5. 骨折を伴う骨粗鬆症
6. 初老期における認知症
7. 進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症及び Parkinson 病(Parkinson 病関連疾患)
8. 脊髄小脳変性症
9. 脊柱管狭窄症
10. 早老症
11. 多系統萎縮症
12. 糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症
13. 脳血管疾患
14. 閉塞性動脈硬化症
15. 慢性閉塞性肺疾患
16. 両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う変形性関節症