高齢の認知症者への薬物療法の注意点と原則は何か

高齢認知症者では有害事象が生じやすい。 ① 薬物投与は、その種類によっては若年者の 1/2~1/4 了と言った少量で開始することを検討する、② 薬効評価は短期間に行う、③ 服薬方法は簡略にする、④ 特有の有害事象に注意を払いながら多剤服用を出来るだけ避ける、定期的に薬剤の種類、投与量、長期投与処方の必要性を評価する、⑤ 家族、介護者、薬剤師などで服薬アドヒアランスを確認する

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高齢者は複数の疾患に罹患している頻度が高く、症状は非典型型となり易く、症状や薬物反応の個人差が大きい。このため、多剤の併用が長期化しやすい、有害事象の頻度も高く、75歳以上の15%に有害事象が認められる。艦隊社脳が低下するため血中薬物半減期は延長する。アルブミン濃度の低下と腎機能の低下による薬物代謝と排泄能低下のため有人は異説型薬物では血中濃度が上昇しやすい。腎排泄型薬物では血中濃度が上昇しやすい。有害事象や毒性に対する認容性は低下する。中枢神経作動薬の有害事象は低容量で出現しうる。高齢者の薬物療法では以下の点に注意する。

1.高齢屋は生理的に肝機能、腎機能の低下があるため、薬剤によっては若年成人投与量の1/2~1/4の少量投与することを検討する。増量は少量ずつとし、増量の間隔を長くすることも考慮する。高齢者ではか条遼東よとなり易いため、最終的な投与量は肝機能や腎機能障害の有無や程度を勘案して決める。

2.薬効は短期間で評価する。投薬前に効果測定の所見や検査データを定めておき、効果の乏しい場合は短期間で変更する。

3.服薬方法を単純化する。服薬回数を減らしたり、薬剤の一包化を行うことで服薬アドヒアランスの向上を図る。

4.多剤併用を避け、処方はシンプルにする。高齢者は様々な身体合併症があるので、可能な限り多剤併用を避ける。

5.服薬を本人以外に介護者にも確認する。家族、薬剤師、訪問看護師等で服薬管理を行う事で、服薬アドヒアランスの向上と有害事象の早期発見に努める。


認知症疾患診療ガイドライン

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