文書の過去の版を表示しています。
9. 進行性核上皮麻痺
目的
進行性核上皮麻痺 progressive supuranuclear palsy(PSP)の歴史、中核症状、病理、検査車検、病因の概略を知る
疾患概要
PSP はパーキンソニズムを示す疾患群の中で Parkinson 病に次いで頻度が高い、基本的には中年以降に発症する孤発性の神経変性疾患である。核上皮眼球運動障害、頸部後屈、無動、皮質下認知症を主症状とするが、近年、病理学的検討により疾患概念が広がり、様々な病型がある事が明らかとなった。異常なタウの沈着物が病理学的基礎にあり、これに対する生物化学的検討から PSP は 4-repeat tauopathy(4RT)に属することが示されたものの、タウの蓄積の順序や神経細胞脱落に関する要因は明らかではない、現時点では有効な原因療法は開発されておらず、対症療法にとどまる