7-5 Lewy 小体型認知症の治療方針
Lewy 小体型認知症 dementia with Lew bodies(DLB)に対する治療方針はどのように立てるか
DLB に対する治療方針としては、さまざまな臨床症状に対する対症的治療を経過する。それには薬物療法と非薬物療法が含まれる
A
DLB には、認知機能障害、幻覚、妄想、うつ状態、アパシー、レム期睡眠行動異常をはじめとする認知症の行動・心理症状 behavioral and psychological syumptoms of dementia(BPSD)、錐体外路症状、自律神経症状が認められる。症状はさまざまであるため、患者ごとに治療の主要な標的とすべき臨床症状を見定め、治療方針を立てる
DLB に対する治療は、非薬物療法と薬物療法に大別される。DLB は薬物療法で有害事象が現れやすいため、非薬物療法が特に重要である。非薬物療法はケアや環境整備などからなる。認知機能障害に対してドネベジルが用いられるようになったが、BPSD、運動障害、自律神経障害に対しては対症的治療薬による薬物療法と同時化、あるいは薬物療法に先行して実施されるべきである。第 3 回国際 DLB ワークショップ(2003)におけるマネジメントについての討議を参照されたい